パリでこんなの、食べてます。

2015年末からパリ暮らし。パリで食べるのはフランス料理だけじゃない、あの国この国の味を求めて彷徨う、日々是、パリめしへの道。

すべてがスペシャルな「L'Espadon」@Ritz Paris

気づいたら一か月半も放置していた、こっちのブログ。あっちのブログは日々更新していたのだけれど、こっちがおろそかになっていた、ヤバい、マズい。その間にも黙々と、私はパリで食べていたわけで。写真がたまっていっている…というわけで8月中に更新をかけることにした。

7月の半ばは、結婚記念日。2010年6月にソウルの駐在生活が始まったので、そこから5回はソウルで祝ったんだった。我が家の結婚生活の歴史は7年以上だけど。

2015年の本帰国中は貴重な東京での祝い。ああ、ついに日本で祝えるー!と、2人ともすごいテンション、鼻息も荒かった。でも、その頃にはパリ行きが決定していたので「ザ・ニッポンの食」を求めてすき焼きを食べに行ったんだったわ…懐かしい。(その頃の、ほぼ東京食ブログ状態の「23区の女」はコチラ→

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とにかくそんなこんなで、今年。休暇が全然取れないほど忙しい夫、T君。年に1度の結婚記念日くらい贅沢してもいいじゃないかいいじゃないか、と私たちの足元でいいじゃないか運動が起きたので(たぶん気のせい)、贅を極めることにした。

オフショルダーのドレスとか着た淑女がいたりするレストラン、だってそこはRitz Parisの「L'Espadon」

なんといっても空間がすごい。リニューアル前を知らないけれど、とりあえず「お気軽にどうぞ」感はない。少なくとも、ディナーにはそれはないと思う。 もちろん、祝いなのでシャンパンで乾杯。その後はソムリエおすすめのワインなど。こういうときは男子にエスコートしていただくのが女子たるもの、だからT君におまかせ…っていうか、私はよくわからない。だからニコニコ、食べて飲んでニコニコ。できる、それなら私にもできる。

そして私に詳細は語れないので、写真の「画力」に頼る。まず前菜。 こんなに素敵で美味しいひと口サイズ、食べたことない。目でも楽しむという意味をかみしめつつ、いただく。

とにかくいちいち、手が込んでいる。 あっつあつの焼きたてパンを切り分けてくれるところ。わざわざありがとう、と心の中でメルシー連発。 焼きたてなのを差っ引いても美味しすぎるパン。これでお腹が膨れてしまったら、一生後悔してしまう、でも食べる手が止まらない。

これ、シェフ(きっとパン担当)が釜から取り出したまんま登場したので 普通にびっくりした。だってあんな長いものにあっちっちなパンをのせて、奥から登場するんだから。私なら絶対につるっと落とす。

そしてもうここからは「画力」のみでお届け。まず先に、満足できないお皿は一つもなかった、と書いておく。そして、私は食材に「カニ」と「アボカド」を選んだので、「カニ」と「アボカド」を使ったものが並ぶ。途中からワインが回ってきたのでピントが合っていないかもしれないけれど、それが臨場感というもの。 最後の完全にピンボケなのは、サクランボまんまを使ったデザートで、美しすぎて飾っておきたいほど。当然、とびきり美味しかったのだけど、この頃には満腹の頂から、さらにつま先立ちくらいお腹いっぱいで、このときほど胃を拡張させたい…と思ったことはなかった。

そう、ボリュームがものすごいことを実感。本当のフルコースってこんななんだきっと。そしてスタッフの身のこなしがハンパない。滞りなくすべてが超スムーズに進むよう、例えばデザートに3人がかりでスタッフがやって来て、流れるようにお皿をさげたりサーブしたりしていく。

かつてシャネルがリッツのスイートルームで暮らしていたとき、彼女はここで食事をしたりしていたのかしら。いや、多忙を極めたシャネルだから、きっと部屋でゆっくり食事したかもな、っていうか、そこまでシャネルに精通していないけど、今でも「シャネルルーム」と呼ばれるスイートと、カンボン通りの出入り口から目の前にシャネル本店があることに、歴史を感じずにはいられない。

いつか本帰国するときに、またここで祝えたらいいなあ…

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全力ラブリー! 台湾軽食店「Guimi House」(闺蜜甜品)

もう担々麺ネタは…って感じだけど、週末にまた行った。今までと同じ「辛さ2倍」だったのに、明らかに辛い。そして「汗が噴き出す」という言葉がふさわしいくらい、汗だく。うまさと辛さの間で、大量の汗。辛さ3倍のT君も「いつもより辛い、でもうまい」と言いながら食べていた。同感。味が安定しないのは嫌だけど(外国あるある)、辛さが安定しないのは何となく仕方ない気がする。いや、仕方なくはないが…。 今回は初めて水餃子を。皮もちもち、ちょい甘いタレがよく合う。次からも頼もう。

最初にこの店に来たとき、「この近くに台湾デザートが食べられるお店があるよ」とNさんが連れて行ってくれたお店のことを。

「Guimi House」(闺蜜甜品)という、台湾軽食店。アジアを旅行したことがある人なら、きっとお店に入ったとたん「ああ!」と言うと思う。ちょっとtoomuchな内装と、独特のラブリーさ、と表現するべきか、絵に描いたようなアジア系というのが正解?なんにしても、とにかく中華料理店ではないものがそこにある、という感じ。 ソウルに4年8か月も住んでいたので、このテのお店は私には逆に懐かしい。もちろん、近年のソウルといえば、なぜかカフェパラダイス状態で、お店の形態も多種多様。「伝統韓国茶カフェ」を出発して「過剰なラブリーカフェ」や「バブル期風カフェ」を経由し「ストイックなまでにあれこれそぎ落としたオシャレカフェ」へ。なんでもやるし、なんでもある。でも、シンプルでストイックの店が急増する中で、「過剰なラブリーカフェ」は絶対的な存在として、ラブリークッションやラブリーシュガーポットとともに、どのエリアにも必ずあった。別にそういう店が好きなわけでは全然ないのだけれど、アジア独特の「かわいい=良い」というイメージが作り上げたものなんだなあと、出くわすたびに思っていた。

Nさんはお店に入るのは初めてだそうで、フランス暮らしが長い彼女にとっては「かわいい!」「もうなにこのアジア的なかわいさ!」「落ち着く!」と何度も言っていた。そういうものなんだろう。ご本人はまったくラブリー好きではなさそうだから、こういう独特の雰囲気に「アジア人の血が騒ぐ」のかもしれない。 f:id:kanakanamm:20170710015234j:plainだって、パリにいるのにパリって。パリ全面推しというこの思い切りっぷり。

Nさんはさんざん迷った結果、マンゴーとヨーグルトの、なにかどっさりしたドリンクを。あれ、桜桃だったかな。f:id:kanakanamm:20170710015221j:plain一応、フランス語で説明があっても、漢字からイメージする方が楽しい。こういったコテコテのデザートドリンクはパリにはないので、グラスを前に、再びテンションが上がっていた。

私も迷った結果、地味に迫力を感じるこれ。f:id:kanakanamm:20170710015248j:plainあんこと黒ごまのハーフ&ハーフ。真ん中のミント色の葉っぱが、なんともアジアンデザートっぽい。これは冷か温を選べたので、暑かったから冷にしてみた。甘いあんこと、甘さゼロのペースト状の黒ごま。きっと一緒に食べたら「黒ごまぜんざいふうになるに違いない」と食べてみたら、結構それっぽかった。身もだえするほど激ウマではないけれど、ちょっと懐かしいおなじみの味で、普通においしい。ただ、なぜこの黄色いお皿に、このデザインで盛り付けられているのか…いやいや、それも含めて台湾気分ってことかも。お皿はもちろんプラスチック。アジア系って、そのチープな感じが「かわいい」んだと思う。

隣のテーブルでは、どうやらお店の人の子供とおぼしき、小学生くらいの男子が座り、点心を食べていた。この店内の雰囲気で点心…でもメニューにもちゃんとある。思い出すのは台北旅行の一コマ。なんだかこの中にいる限り、まったくパリを感じないことだけは確か。安心感、ハンパない。

f:id:kanakanamm:20170710015300j:plainパリ在住者の日本人で、モードではないパリを全身で感じたい人にとってもおすすめ。マカロンやエクレアとまったく関係ないパリの一面がここに。

「Guimi House」(闺蜜甜品) 38 Rue Turbigo – Paris 3ème

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パリの夏っぽいこと、ピクルスとサングリアを仕込む。

漬物が好きで、以前母から「冷蔵庫OK」のぬか床をもらい、喜々としてパリできゅうりなど漬けている。最近ちょっとぬか床を放置していたら、やはり味が落ちてしまい、ちょっと落ち込んで塩を足したりぬかを足したりして調整中。卵の殻などもいいらしい。目指せおいしいぬか漬け。

フランスの漬物といえばピクルス。日本ではあまり食べる機会がなかったけれど、パリで生活していると、付け合わせとしてのピクルス(特にちびきゅうり)の登場頻度がすごい(あとオリーブも)。とりたてて好きというわけではなかったピクルスも、その登場回数の多さでだんだん「嫌いじゃないかも」「結構好きかも」「好きです」と、私の中での好感度をぐんぐんと上げた。まあ、フランス料理を含めて、洋食に合うという意味合いが大きいのだと思う。

日本の漬物が一番好きだけれど、パリで生活している以上、生活風土に即したものも作った方がいいよねーと思い、ピクルス作成。 先日習ったレシピで。実は「お酢につけたらいいんでしょ」と思っていたので、そういうわけじゃないことがわかって、心の中でそっとびっくり。大人になっても知らないことばかりだ、もっと目を向けよう世界の食卓へ(2017年下半期テーマ)。ちなみに入っているのはアップルビネガー、白ワイン、フェンネルの葉っぱにマスターシード、砂糖、ニンニク、黒コショウ粒など。ひと煮立ちさせて、ジャーに注ぐ。入っている野菜はキュウリ、カリフラワー、フェンネル、パプリカ、ニンジン。2日ほど様子見。

あ、右は白ワインのサングリア。これとピクルス用にやすーい白ワインを1本買ってきたら、分量通りに作って奇跡的に1本きっちり。サングリアは爽やかさを強調するような内容のシトラス押し。あとからシナモンバーを突っ込んでみたけど、吉と出るか否か?

パリではどのご家庭も、夏じゃなくてもピクルスを仕込むだろうけれど、私はサングリアの瓶も並べて、なんとなく「パリの夏っぽいこと」をしたような気がして、少しごきげんさん。出来栄えについては、後日。ふふふ。ふふふふふ。

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派手でボリューミーでお腹いっぱい。バスク料理「Pottoka」@7区

パリに来てから「バスク」とか「バスク地方」とか「バスク料理」とかよく耳にするようになり、もちろん聞いたことはあったけれど「ああ、フランスの地方なんだな」ということくらいは意識できるようになった(なんとレベルの低い話だろう…)。

そもそも私は、世界史が苦手。だからカタカナ地名もカタカナ人名も、まったく頭に入ってこない。そんなだから、欧米欧州の地名など憶えられるわけがない。友人たちがスラスラと口にする駅名など「それパリの東の方?それとも西?」「地図でいうと上の方?」「何区?」と、もはや憶える気ないだろうお前、と言われても仕方がないような諦めっぷりだけど、それはパリに来る前から分かっていたことなので、本帰国するまでに当初より1つでも多く地方名や駅名を言えたら、そんな自分をほめてあげようと思っている。

ちなみにソウルにいた時は、「カタカナ」ではなく「ハングル」と「漢字(のハングル読み)」で地名を認識するようになり、だいぶ憶えが早くなった。でも今となっては、それが特に役に立つようなことはない。私が住んでいたのは「ソウルトッピョルシ カンナムグ」で、漢字で書けば「ソウル特別市 江南区」だから、あまり驚きもない。

さて、話はバスクに戻り、平山先生がパリへ来た時に、料理関係のご友人から「ここが美味しい」とおススメされて行ったのがバスク料理店「Pottoka」。パリのグルメストリートとか呼ばれている「サンドミニク通り」の近く。パリジャンに人気のお店なんだそうで、確かに予約も取りにくかった、取れたけど。

お店は細長くて狭く、この時は猛暑だったので、(当然)エアコンが無い店内は暑かった。フランス人の体感ってどうなっているんだろう?エアコン付けたら、フランス人プライド的にNGなんだろうか?

暑い中軽く汗ばみながら、前菜&メイン&デザートのコースをオーダー。このお店は、界隈を仕切っているコンスタン氏の星付きレストランで働いていた二人のシェフが腕を振るっているそうで、観光客と思われるアジア人も結構多かった。私たちの隣には、中国人男性のおひとり様。どのお皿も丁寧に、綺麗な食べ方で口に運んでいたので、ついついチラ見してしまったほど。グルメな旅人なんだろうか…(余計なお世話)。

私の前菜はマグロ。あぶってあるので、ちょっとたたき風(あくまで、ふう)。アボアドクリームがのっていて、これはこれで意外と美味しい。ただ、この真っ赤な、真っ赤っ赤なソースにちょっと驚く。酸味があったから、ビーツだったのかなあ。なんでこんなに赤いんだろう。マグロに合うかと言われればちょっとわからなかったけど、アリかナシなら、ナシではないって感じ。

先生も鮮魚。なんだったかな、これもマグロだったかな。メロンが添えてあって、生ハムメロンみたいな感じだったらしい。これもフレンチスタイルとしてアリだったよう。「でも…」と先生。「この光り輝くグリーンのソースって天然の色じゃないよね?」。うん、それ私もすごーく気になった。暗闇で光りそう。「でも科学的なもの、こういうところで使わないよねえ…」とも。確かにね。お店の人が最初に英語で説明してくれたのがよく聞こえなくて、でも店内が混んでいて、お皿を下げてもらう時にもう一度訊けなかったのが残念。天然の色だとしたら何を使っていたのか、やはり気になる。

そしてメインもお魚をチョイス。この白身魚&タルタルの、一見「濃そう」なひと皿がとーっても美味しくて、思わず二人で「これは美味い!」。魚料理は日本人シェフに限ると思ってはいるけれど、このちょっとデコラティブな魚は、ソースにつけたり(これも赤い、たぶんパプリカ)このままいったり、タルタルと重ねたり、どれも調和がとれていてびっくり。こういう白身魚をがつっとフランス風にしたメニューで「美味しい」と思ったことがあまりないので、これはうれしかった。そしてバスク料理はごつい、ということもわかって来た(見た目が)。

もうかなりお腹いっぱいだったけれど、デザート付きのコースだったので、先生は「やっぱりガトーバスクだよね」。私はお腹ぱんっぱんにもかかわらず「フレンチトーストとクンブル&アイス」を。私ったら、選択の仕方が日本の女子高生並みだったことに、お皿が来てから気づく。そう、このセットは「見た目かわいい」うえに、フランスのスイーツは「しっかりちゃんと甘い」。フランス人はこのくらい、おばあちゃんでもペロリといけるんだから私だって! と頑張ったけれど、やっぱり全部は食べられなかった…大和魂、無念。

お昼はこのセットでも結構お安い方なので、また来てもいいな。できればもうちょっと涼しい日に再訪したい。 (そういえばエッフェル塔のすぐ近くだから観光客が多いっていうのもあるのかも)

「Pottoka」 4 rue de L’Exposition 75007

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パクチー嫌いでもタイ料理が好きだ「Ayothaya」@15区

タイ料理がこんなに好きだとは思わなかった、とパリへきて知った。ソウルにいた頃から薄々気づいてはいたけれど。あ、じゃあパクチー好きなんでしょう、と言われたことがあるけれど、いいえぜんぜん、むしろ好きじゃないっていうか嫌い。その昔、友達が新宿にある台湾料理屋(だったのだろうか)の店長(台湾人だったのだろうか、日本人ではなかった)に恋をして、一緒に店にしょっちゅう行っていた時期があって、その時に大量にパクチーを食べて、食べ過ぎて嫌いになっちゃったという経緯有り。友人の恋も同時に終焉。でも台湾料理ってパクチーそんなに使わないような気がするから、何料理屋だったんだろう? 

昨今、日本のパクチーブームはちょっとおかしいと思うのは私だけ?あんなにどんぶりにパクチー山盛りにしたら、パクチー味しかしなくね?と思うのは私だけだろうか?先日一時帰国したときに、練りワサビみたいな、チューブ入りパクチーを見た時には、なんだかもう「日本人て極めないと気が済まないタイプだからね」と、やるせない気分に。いつまで続くのパクチーブーム。お願いだから「パクチー苦手なんだよね」という人に、おまえイケてないなー的な目線を向けないでほしい。だって苦手なんだもの。

と、ついパクチーについてネガティブをかましてしまったけれど、とにかくタイ料理は好き。パリにはタイ料理屋もたくさんあって、最近のHITは15区「モトピケ」駅の近くにある「Ayothaya」。パリに住むタイ人もオススメ。 コップのシンハ印がかわいくてパチリ。ちなみに中身は普通の水。友人はビールだったけれど、私はなぜかこの日は白ワイン。 好き好き大好きパッタイ。お店によって甘さ強め、味濃い目などいろいろあるけれど、ここはオーソドックスなタイプ。でもオーソドックスで美味しい。ライムをがんがん絞って、女2人でばくばく食べる。ところでこの生もやしって、毎回ちょっと疑問に思うのだけれどサラダ感覚と捉えるべきなの?好きだけれど。

盛り合わせ。揚げしゅうまいや揚げ春巻き、写真に撮りにくい… 葉っぱに包まれたものは鶏肉。大きい肉団子みたいな感じでうまい。揚げ物シリーズも安定の美味しさ。チキンの串焼き。そういえばこのお皿に辛いものナシ。この日、なぜか辛いものをオーダーしなかったことに、今になって気づいたわ。まあそんな日もあるか。カニのカレーとかトムヤムクンとか、ああ、また次回は数人で行こう。

ちなみに、最初に行ったのはランチ。韓国料理へ行こうとしたらお休みで、人気の☆が多いアジア料理をググったら、近くのここが出てきたのが出会い。 ランチにはこういった定食タイプがあって、ベジタリアンとそうでない2タイプが選べたはず。ごはんはジャスミン米ともち米タイプ選択可。1人前がかなりのボリュームなのもうれしいし、ココナツミルクや香辛料がどれもいい具合で食が進みまくり。ただし、タイ人の方曰く、フランス人が辛いのが苦手なので、ランチセットは特に辛さを控えているとか。あれ、私、辛いもの求めているのにすっかり満足しちゃってたけれど。今度こそ、辛いものメニューたのむぞー。カニのカレーもたのむぞー(どうしても食べたい)。

あ、そうそう、パクチーですが、大人なので細かく入っているものは食べます。大人なので。

「Ayothaya」 8 rue Tiphaine,75015

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ひと皿ずつ、ひと口ずつ、どこを切り取っても楽しめるフランス料理「Alliance」@5区

パリ&チューリッヒでワークショップを行うため、日本から料理家の平山由香先生が訪欧。かつて連載を担当していたご縁で、先生とはかれこれ10数年のおつきあい。

平山先生は昨年「毎日のお味噌汁」という本を出版。確か3年半前ほど前に、「自分の不調を改善してくれたお味噌汁の良さを広めたいなー」と言って、Facebookにお味噌汁をUPし続けること毎日。毎日ですよ、奥さん。いやまあ、料理研究家だからといえばそれまでだけれど、彼女の当時からのFecebookを見ていると、いかにお味噌汁(とお味噌)に魅了されたのかよくわかる。

毎日のお味噌汁

毎日のお味噌汁

ちなみに本の中の大半は、自身が毎日撮り続けてきたひと椀。先生の写真が上手だったからということも当然のことながら、iphoneのクオリティってすごい。先生も「まさかそのまま載っちゃうなんてねえ」って言っていた。でも、そのくらい無欲に、ただ「好きだから伝えたい」「良いことだから広めたい」という思いだったからこそ、本につながったんだろなと思う。

本が出版された昨年来、大型複合書店(TSU●AYAとかMU●I)や各地の食育関連、カルチャーセンター、レストランとのコラボまで、とにかくいろんなところで「お味噌汁のワークショップ」が開催され、ときどき私まで「先生ってお味噌料理研究家なの?」と訊ねられたほど。いえ、彼女は料理家&テーブルコーディネーター。味噌研究家ではございません。

ま、そんなこんなでご縁あって、私がパリのワークショップのコーディネートとアシスタントを担当。撮影がある朝に「顔がむくんだー」と先生の悲痛な声が上がれば、蒸しタオルにデトックス茶にマッサージクリームを渡し、「耳を掴んでまわして!」「斜め上を見ながら口に指突っ込んで横に引っ張って!」などと指示。ふと、昔取材したタレントさんたちの横にいた人(マネージャーさん)を思いだす。とはいえ、私も本業の記事執筆があるので、ワークショップ中もアシさんしながら、ノートも携え右往左往。滞在最後の夜には、久しぶりに先生にもたくさんお話を聞いてメモメモ。ああ、早く書き上げなくては。。。「ブログ書いているヒマがあるなら早く原稿書けよ」うん、わかってる。わかっているけれど、心を整える時間も必要…って長谷部選手が言っていた。

※ワークショップ裏側の模様は、パリ生活本編のアメブロ「パリ市民への道」をご覧ください

前置きがすごーく長くなったけれど、なんとか無事ワークショップを終えて、先生と2回打ち上げ。1回目は5区「Alliance」。同店はオープン1年ちょっとで、今年、ミシュラン1つ星を獲得。素晴らしい。大宮シェフ、おめでとうございます。

私は5回目の訪問。ここのランチコースは味はもちろん、ボリュームも素晴らしく、カンパーニュは美味しくて毎回食べ過ぎ注意。

f:id:kanakanamm:20170702184821j:plainまずはシャンパンのロゼで乾杯。いやー、お疲れさまー、おかげさまーみたいな、本当にそんな気持ちで乾杯。(写真はすべて平山先生撮影)

f:id:kanakanamm:20170702184830j:plainf:id:kanakanamm:20170702184837j:plainメモを取らないと記憶にとどめておけない持病のため(つまり老化)、詳細は差し控えるけれど(つまり忘却)、アミューズブッシュ(突き出し)の1つはブロッコリーの天ぷら。こちらはお初。フレンチはプレゼンテーションも魅力の1つで、出だしからいつも楽しい。

f:id:kanakanamm:20170702184845j:plain鯵にレモン風味のエスプーマ。暑さを吹き飛ばすような爽やかさと安心感。日本人シェフのお魚料理はなんというか、本当に気が利いているなと思う。

f:id:kanakanamm:20170702184855j:plainf:id:kanakanamm:20170702184901j:plain自家製のフォカッチャ。件のカンパーニュは撮り忘れ(撮影はお店の人の許可有)。このクリーム…このクリームなんだったっけ…あー…中に何か入ってたんだけど…でも絶対に美味しかった。

f:id:kanakanamm:20170702184910j:plain確かMulet。皮目のパリッと感と塩加減の妙に、二人で感動。私はグリーンピースが得意ではないのだけど、苦手な臭みや食感を感じない、つまりフレッシュな仕上がりのソースにこれまた感動。見た目も軽やか。

f:id:kanakanamm:20170702184915j:plain本日のスペシャリテ。私はお腹に余裕がなさそうだったので遠慮して、先生がオーダー。フォアグラにかかったソースは、たっぷりのショウガ仕立て!フタをあけた瞬間、ぶわっと立ち上るショウガの香りにびっくり。こってりしたフォアグラだと後からお腹にずっしりきちゃうなーと心配していた先生も、これは「イケる!」。お行儀が悪かったけれど、さっと一口いただいたら、フォアグラの新しい世界を見た気分。そこはかとなく和を感じながら、フレンチとしての主張も。野菜と融合しながら口どけるフォアグラ…絶品。

f:id:kanakanamm:20170702184921j:plain仔牛は安定の美味しさ。ソースとともにいただきながら、添えられたカブの塩加減がまたいい具合。焼き目の香ばしさもごちそう。

f:id:kanakanamm:20170702184931j:plainこちらも先生オーダー。熟成期間が確かとても長いコンテで、思わず「食べたい!」と先生。こちらもちょっとつまませていただく。コンテ大好き。チーズの説明は料理説明以上に苦手なので、とっても美味しかった、とだけ。

f:id:kanakanamm:20170702184935j:plainf:id:kanakanamm:20170702184941j:plain口直しはシトロンのグラニテと、バニラのふわふわに黒オリーブがけ。白×黒のビジュアルのオシャレさに、毎回気分があがる一品。

f:id:kanakanamm:20170702184947j:plainデザートはベリーのワッフルに生ベリー。いい香りの酸っぱいワッフルって初めて食べた。この後必ずコーヒーをいただくので、チョコレートが付く…という流れのために、この酸っぱさが効果的。

f:id:kanakanamm:20170702184956j:plainf:id:kanakanamm:20170702185002j:plainコーヒーとともに。もう、本当にお腹いっぱいなのに、絶対に食べちゃうのはなぜなの?女子だから?(こういう時だけ「女子」という言葉を使う) コーヒーを飲みながら「美味しかったねえ」「●●が好みだった」「●●は意外だった」と、食べた直後ならではの話も弾む。

食後、大宮シェフが出てきてくださったので、今回の☆の話を軸に、オーナーシェフとしてのお話をたくさんお聴きする。ご本人は星獲得を意識しながら毎日料理をしているわけではないそうだけれど「星を獲るとスタッフの士気が上がるし、なんで僕が日々ああしろこうしろって言っていたかってことに説得力がつくでしょう。言われたことを守っていたら評価してもらえた…ってことになる、だから星もらえたことは結果的に良かったです」と。なんてかっこいいこというんだ、大宮シェフ。でも本当に、自分がいいと思ってやってきたことが、結果、その道の人たちに良い評価をされるというのは、やはり嬉しいことだし、モチベーションに絶対につながることだから、今後の「Alliance」の展開も楽しみ。また行こう~。

「Alliance」 https://www.restaurant-alliance.fr/

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近年、アルゼンチンステーキが人気らしい「Unico Amelie」@7区

うちの近くにステーキハウス、グルメなパリジャンが「美味しいよ」と言っていたので気になっていたものの… 常に「お肉カモン!」のT君と「ステーキ食べるのは肉気満々のときじゃないとなー」の私。なかなかお互いの(っていうか私の)肉タイミングが一致せず、時はながれ…

とある週末、店の前を二人で通りがかったときに「このままタイミングを測っていたら機会を逃すかも」と思い、私の「肉気」を一気に上げて立ち寄ってみた。

「Unico Amelie」(resuto-unico.com)

f:id:kanakanamm:20170701055944j:plain Unicoという名のアルゼンチンステーキのお店は多いらしい。とりあえず入ったらガラガラ。あれ、いつも混んでいるのに?訊いたら「予約でいっぱいよ」とのこと、あーやっぱりタイミングが違ったか~…と思ったら「ちょっと待って!」とお店の人。他のスタッフに確認したら「キャンセルが出たから2人OKよ」と。おぉぉー、タイミング合ってたのね!

f:id:kanakanamm:20170701055424j:plain で、オープンまであと20分あるから、座って待ってていいよとのこと。メルシーボーク。店内に漂うアルゼンチン感。よくわからないけどなんとなくそんな気がする。

f:id:kanakanamm:20170701060156j:plain 待っている間、ビールは出してくれたのでひとまず乾杯。さて、ここからが問題。

f:id:kanakanamm:20170701055528j:plain メニューを開いたら、そこには部位と思われる名前が。部位は図解してあるからまだいいけど、前菜名とか当然わかるわけない、だってそこにはフラ語とアルゼンチン語。フランス語も危ういのに、アルゼンチン語ってなに?私が知るアルゼンチンといえば、「アルゼンチンタンゴ」と小説「アルゼンチンババア」だけ。

で、どうしたかというと、オープンまで時間があったのをいいことに、ひたすら二人で分からない言葉をググる。アルゼンチンステーキとか、アルゼンチン名物とか、アルゼンチン料理で食べるべきものとかググりまくる。電波が悪いので、途中から音の響きでイメージする「妄想料理」に近くなって来たりしたけれど、なんとかメニュー決定。

f:id:kanakanamm:20170701055820j:plain こちら、前菜に頼んだもの。サモサっぽい感じ。さすがアルゼンチン前菜、お酒に合う。そして美味しい。

f:id:kanakanamm:20170701055702j:plain 野菜のグリル。大胆な井出立ちだけれど、これもなんだか美味しかった。フランス人の肉食生活には、葉っぱサラダが欠かせないけれど、がつっとしたステーキには、こういう野菜のグリルもいいよなーといいながら食べる。

で、私はグラム数が少し控えめだったヒレ肉。 f:id:kanakanamm:20170701055837j:plain こちらのお肉は血抜きしていないので、肉肉しいパワフルな味が特徴。思っていたよりずっと柔らかくてうまい。f:id:kanakanamm:20170701055911j:plain 付いてきたいろんなものを付けて食べる。前菜のソースかもしれないけどこの際気にしない。肉味が濃いから、いろんなソースを試したくなって、いろいろ付ける。 T君はサーロインを。うまいうまいとすごい速さで食べ切っていた。さすがエブリタイム肉カモン!だけのことはあるわ。

20時くらいにあっという間に満席になって、店の片隅では、なぜか立食パーティーみたいなのがスタート。ちゃんと人数分のイスがあるにもかかわらず、だれも座らない謎の会。二人で肉を口に運びながら、狭いスペースでの謎の立食パーティーから目が離せず、帰るまでチェック。

お店の人が「私もアルゼンチンから来たばかりでフランス語は勉強中なのよ、お互い頑張ろうね」と言ってくれたけれど、きっとすぐに上達するんだろうなー… 

※パリでは近年、アルゼンチンステーキがブームだとか。興味がある方は「アルゼンチンステーキ パリ」とググれば、いろんなお店が出てくるので参考に(人頼み)。私もほかの店にも行く気満々(人頼み)。

http://www.resto-unico.com/accueil/

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