パリでこんなの、食べてます。

2015年末からパリ暮らし。パリで食べるのはフランス料理だけじゃない、あの国この国の味を求めて彷徨う、日々是、パリめしへの道。

ポトフをたっぷりといただく幸せ「La Bourse et La Vie」

日本のさまざまな媒体で活躍する、在パリ20年のフードジャーナリストのCさん。本当にたまたま、パリへ来る直前にご縁があって知り合い、いろんな面でお世話になっていて、特に「食」については相当お世話になっている。在パリ日本人としてもライターとしても大先輩だけれど、気さくで親切でお話が面白くて、本当にいい方と知り合えた私はラッキーだなと、彼女に会うたびに思う。(特に在外歴が長い人には色んな人がいるのだけれど、彼女は全く外国ズレしていないところにもいつもびっくりする)

先日、ちょっと打ち合わせたいことがあったので「ごはんでもー」とお声がけしたら、仕事がらみで行っておきたいお店があるというのでご一緒した。

ビストロ「La Bourse et La Vie」(ラ・ブルス・エ・ラ・ヴィ) ビストロ、と聞いて賑やかなイメージで扉を開けたのだけれど、肩透かしをくらったくらい静かで、正統派というか、クラシカルというか、レストラーン!って感じの雰囲気で一瞬、焦る(なにを?)。でもお店のスタッフがとっても気さくだったのでひと安心(なにが?)。

そしてメニューはしっかり正統派。Cさん曰く、こちらの看板メニューはポトフだそうで、私もメニューで見つけて「おぉ!」とテンションが上がったのでオーダーすることに。ちなみに私は「ポトフ」が「pot-au-feu(火にかけた鍋)」というフランス語で、それがフランス料理だったと知ったのは、去年くらい、しかもフランス語の授業中に。「おぉー!」とか言っちゃって、みんなに「え、知らなかったの?」という顔をされた。それって常識だったの?! 確かにこんなに長い間生きてきて、しかも「ポトフ好き」とかいっていたくせに知らなかったなんて…ま、いいけど。

白ワインで乾杯して、前菜はシェア。まずは牡蠣のグラタン。

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絶妙な焼き上がり

3月だったので「今のうちに食べておきたいよね」と。すんごい牡蠣好きなので、これについては言うことなし。大変美味しかったので、ペロリといただいてしまった。Cさん1つ、私2つ、ありがとうCさん!牡蠣好きはもちろん、牡蠣の殻のところに口を付けて、スープまでしっかり飲み干す。「これってお行儀悪くはないですか?大丈夫?」と一応Cさんに確認したら「私そうやっていつも食べているよ」と。

そしてこちらはいよいよシーズン到来のホワイトアスパラ!

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卵黄添え~

ナイフで切っては口に運ぶ…柔らかいけれど、きちんと歯ごたえがあって、きゅっと噛むたびに春の香り。家でも茹でて食べるけれど、なかなかこういう手の込んだことはしない(というかできない)。スープの部分もうまみが凝縮されているので、パンに付けていただく。ああ美味しい。

そしてメイン。Cさんは「リードボー」 f:id:kanakanamm:20190407001739j:plain お鍋にたっぷり!1ついただいたら、濃厚なクリームソースに濃厚なリードボーが相まって、口いっぱいにうまみエキスが広がるすごい一品。特に濃い味が好きな人にはたまらない(私も)。リードボーのとろりとした食感って本当に独特で美味。

お店のスペシャリテ「ポトフ」 f:id:kanakanamm:20190407001730j:plain まずはこのお皿に盛られた、卵ソースのかかったお肉をいただいてからスープを注いでねと言われ、こちらのお肉をいただく。卵ソースがこれまた絶品。パンにお肉ごとのせて贅沢にぱくっといきたい!と思いながら食べる。

そして、一緒に運ばれてきたこちらのお鍋がポトフ。 f:id:kanakanamm:20190407001722j:plain 野菜が丸ごとたっぷり!お肉もたっぷり!理想のポトフの姿がそこに!! お皿に注いでは、食べる。注いでは、食べる。ハーブが全体を上手にまとめているし、なんだろう、この出汁…やはり野菜と肉からじっくりと出てきたものだろうなあ。それを余すところなく飲み干せるスープ。自他ともに認める「汁もの大好き」なので、実はこれを書きながら、ときどき目をつぶって思い出したりしている。(ハタから見たら間違いなく変な人)

かなりのボリュームなのでお腹がいっぱいになり、デザートまでは辿り付けずカフェで〆。うーん、やられた、美味しかったー! GWに日本から来客があるので、ここは候補に入れておこう。

「La Bourse et La Vie」 12 rue Vivienne, 75002 Paris

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