パリでこんなの、食べてます。

2015年末からパリ暮らし。パリで食べるのはフランス料理だけじゃない、あの国この国の味を求めて彷徨う、日々是、パリめしへの道。

全力ラブリー! 台湾軽食店「Guimi House」(闺蜜甜品)

もう担々麺ネタは…って感じだけど、週末にまた行った。今までと同じ「辛さ2倍」だったのに、明らかに辛い。そして「汗が噴き出す」という言葉がふさわしいくらい、汗だく。うまさと辛さの間で、大量の汗。辛さ3倍のT君も「いつもより辛い、でもうまい」と言いながら食べていた。同感。味が安定しないのは嫌だけど(外国あるある)、辛さが安定しないのは何となく仕方ない気がする。いや、仕方なくはないが…。 今回は初めて水餃子を。皮もちもち、ちょい甘いタレがよく合う。次からも頼もう。

最初にこの店に来たとき、「この近くに台湾デザートが食べられるお店があるよ」とNさんが連れて行ってくれたお店のことを。

「Guimi House」(闺蜜甜品)という、台湾軽食店。アジアを旅行したことがある人なら、きっとお店に入ったとたん「ああ!」と言うと思う。ちょっとtoomuchな内装と、独特のラブリーさ、と表現するべきか、絵に描いたようなアジア系というのが正解?なんにしても、とにかく中華料理店ではないものがそこにある、という感じ。 ソウルに4年8か月も住んでいたので、このテのお店は私には逆に懐かしい。もちろん、近年のソウルといえば、なぜかカフェパラダイス状態で、お店の形態も多種多様。「伝統韓国茶カフェ」を出発して「過剰なラブリーカフェ」や「バブル期風カフェ」を経由し「ストイックなまでにあれこれそぎ落としたオシャレカフェ」へ。なんでもやるし、なんでもある。でも、シンプルでストイックの店が急増する中で、「過剰なラブリーカフェ」は絶対的な存在として、ラブリークッションやラブリーシュガーポットとともに、どのエリアにも必ずあった。別にそういう店が好きなわけでは全然ないのだけれど、アジア独特の「かわいい=良い」というイメージが作り上げたものなんだなあと、出くわすたびに思っていた。

Nさんはお店に入るのは初めてだそうで、フランス暮らしが長い彼女にとっては「かわいい!」「もうなにこのアジア的なかわいさ!」「落ち着く!」と何度も言っていた。そういうものなんだろう。ご本人はまったくラブリー好きではなさそうだから、こういう独特の雰囲気に「アジア人の血が騒ぐ」のかもしれない。 f:id:kanakanamm:20170710015234j:plainだって、パリにいるのにパリって。パリ全面推しというこの思い切りっぷり。

Nさんはさんざん迷った結果、マンゴーとヨーグルトの、なにかどっさりしたドリンクを。あれ、桜桃だったかな。f:id:kanakanamm:20170710015221j:plain一応、フランス語で説明があっても、漢字からイメージする方が楽しい。こういったコテコテのデザートドリンクはパリにはないので、グラスを前に、再びテンションが上がっていた。

私も迷った結果、地味に迫力を感じるこれ。f:id:kanakanamm:20170710015248j:plainあんこと黒ごまのハーフ&ハーフ。真ん中のミント色の葉っぱが、なんともアジアンデザートっぽい。これは冷か温を選べたので、暑かったから冷にしてみた。甘いあんこと、甘さゼロのペースト状の黒ごま。きっと一緒に食べたら「黒ごまぜんざいふうになるに違いない」と食べてみたら、結構それっぽかった。身もだえするほど激ウマではないけれど、ちょっと懐かしいおなじみの味で、普通においしい。ただ、なぜこの黄色いお皿に、このデザインで盛り付けられているのか…いやいや、それも含めて台湾気分ってことかも。お皿はもちろんプラスチック。アジア系って、そのチープな感じが「かわいい」んだと思う。

隣のテーブルでは、どうやらお店の人の子供とおぼしき、小学生くらいの男子が座り、点心を食べていた。この店内の雰囲気で点心…でもメニューにもちゃんとある。思い出すのは台北旅行の一コマ。なんだかこの中にいる限り、まったくパリを感じないことだけは確か。安心感、ハンパない。

f:id:kanakanamm:20170710015300j:plainパリ在住者の日本人で、モードではないパリを全身で感じたい人にとってもおすすめ。マカロンやエクレアとまったく関係ないパリの一面がここに。

「Guimi House」(闺蜜甜品) 38 Rue Turbigo – Paris 3ème

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