パリでこんなの、食べてます。

2015年末からパリ暮らし。パリで食べるのはフランス料理だけじゃない、あの国この国の味を求めて彷徨う、日々是、パリめしへの道。

ポップなタパスバーで気楽にごはん「Nomad's」@プラスサントノーレ

パリへ引越して少し経った頃に、日本にいる父と電話していたら「フランスっていうからには、フランス料理だよな。やっぱり美味い?」と訊かれて「フランス料理…」と言葉に詰まってしまったことが。きっとみんなが頭に思い浮かべるのは、前菜からスタート、デザートでフィニッシュ!というコース料理なのだろうし、私もイメージはそれだったけど、実際にそういうのを食べるのはときどき。そしてフルコースのディナーに至っては、年に数回、、いや、ないな。1回か2回ってところ。

じゃ、何処に行くのかといえば「ビストロ」と名の付くところで、多いパターンが「前菜+メイン」または「メイン+デザート」、お腹に余裕があれば3本立て。本域のフルコースを食べると、動けなくなるくらいお腹いっぱいになってしまうので、滅多にいただくことはない。

で、改めて「フランス料理ってなに?」と思ったりする。大好物のオニオングラタンスープだって、クロックムッシュだって、フランスの料理だから「フランス料理」に入るんじゃなかろうか。それとも、鴨とかトリュフとかフォアグラじゃないと、認定してもらえないのだろうか(そんなわけはないか)。とりあえず、正解はわからない(調べてもいない)。

うちの窓から周りのカフェのテラスの様子を見ると(今も見ながら書いている)、カフェランチなので、まさに鴨の焼いたのとか、山盛りサラダとか、ステーキとか食べている。ちなみに最近はハンバーガーもすごく増えていて、うちの周辺でもメニューに「ハンバーガー」が堂々と並ぶようになった。どうしたフランス人、アメリカ嫌いじゃなかったのか?そういえば2年前には少なかったスタバも、ずいぶんと増えたような気がする。でもばすきんろびんす(31)は来ない、あのポップな感じがNGなんだろうか… 

さて、普段の外食で、夜によく利用するのが「タパスバー」を謳っているお店。カジュアルな雰囲気で、フランスの「一人一皿方式」ではなく、みんなでシェアして食べながら飲める、日本人にはとっても向いているスタイル。 先日、ソウルから日本人の友人夫妻がパリへ遊びに来ていたので、プラスサントノーレにある「Nomad's」へ。

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夏場は混みあうテラス席、ときどきワンコの姿も

実はいつも行くお気に入りのお店が夏休み中だったので、T君オススメのこちらへ予定変更。 友人はオペラエリアに宿泊しているのでアクセス的にもこちらが正解だった。お店の女性スタッフが、私たちの会話の端々で日本人と分かったらしく、「私は日本が好きだ」と言ってくれた。こういうことはたまにあって、そのたびに行く先々で、日本人の代表としてきちんとマナーを守らなくてはと思う。

このお店、パリのお店にしては店内にゆとりがあって、フレンチポップなデザインがとってもかわいい。女子ウケも良さそう。店内奥はバーカウンターがあって、また違った雰囲気なのも◎。 看板犬のラブが2匹、というかあまりに大きいので2頭といいたいくらい。大人しくて、距離感とりながら人懐こさも忘れない、とってもかわいい彼ら。ときどきお店から結構離れた所までうろうろしているけれど、周囲にもおなじみさんの貫禄。

ワインの写真を撮っていなかったので、友人のFBより拝借。

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白も赤もとても美味しかった

当然のことながら、ソウルよりずーっと安くワインが飲めるので、夫妻喜ぶ。しかし、なんでもないごく普通の韓国料理がこちらでは強気の値段なんだよ!と私。じゃあどっちがいいかと言われれば…うむ。

アスパラがたくさん入ったサラダ、上にはこんがり香ばしく焼いたフェタチーズ。 もともと野菜もチーズも美味しい国なので、こういったものはあまりハズレとかない。これももちろん、美味しかった。

ワインと相性が良いといえば、こういったパテやリエット。一気にたくさん食べるものではないので、飲みながらつまむ、というペースに合う。改めて、よく出来ていると思う。 ソウルでもこういった料理を出すお店はできて来ているけれど、5年近く住んだ印象では「頑張りすぎてオシャレ一周して二周目になってしまった」みたいな雰囲気と、味が安定しないというのが難点(というと店全否定になっちゃうかしら)。私がソウルを出てから2年半過ぎたから、今はどうなのかわからないけれど。

白身魚のグリエ。フランス人はグリーンピース大好きなので、ここにもどっさり。数少ない嫌いなものがグリーンピースという私にはとても厳しい…f:id:kanakanamm:20170907025909j:plain でも必ず食べてくれる人がいるので、気にしない。見た目キレイだし。野菜もりもりで、友人大喜び。日本ではおなじみでも、外国ではあまり食べる機会がない(お店や市場にも並ばない)食材があるので、「食べられるときに美味しくいただく!」という闘志に、知らない間に火が付く。

肉のグリエ、添えられたポテトも美味。フランスの肉は、大部分が血抜きしていないので、部位や焼き方で味に大きく差が出ているような気がする(日本人としては)。 f:id:kanakanamm:20170907025921j:plain これは肉の柔らかさ、味わい共にベストだった。友人も一緒なので、当たりで良かった。で、ワインも進む。肉と赤ワインの最強コンビ。

「カフェ グルモン」(食いしん坊のカフェ)はとーっても便利なメニュー。いろんなデザートが少しずつ、コーヒーとセットになっている。 f:id:kanakanamm:20170907025933j:plain 初めて知ったとき、なんていいアイディアなんだろう!と思った。今回は、これを1つ、カフェを3つオーダーして、スイーツもシェア。

こういったスタイルは気楽に食べて飲めるので、普段使いにも欠かせない存在。友達が旅行に来ると、一回はこのテのお店へ行くようにしている。夏休みも終わったので、気になっている他のタパスバーにも行ってみなくては。

「Nomad's」 12-14 rue du Marché Saint-Honoré Paris 1er http://nomadsparis.fr/

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